禅寺では、1枚の紙を4回使うという。
まずは真っ黒になるまで写経する。
次は、鼻を噛む。
そして、天日で乾かし大便所でお尻を拭く。
さらにその紙を捨てず、
最後は、竈や風呂の焚き付けに使って終わる。
この世に生まれたすべての物の命を、最後の最後まで全うさせる。
おそらくそこにおいては、あまた存在する、生物も植物も、
人工的な生成物も区別は無いはずである。
食材は余すことなく使われるし、人間の排泄物も畑の肥やしとする。
墓地埋葬法の整備される前は、ごく普通に亡骸を土葬して
大地に還していた。
世界的に類例が無いと言われる日本語『もったいない』という言葉。
この言葉は、日本独自の生活文化の結晶のように思えるのである。
『もったいない』のは、お金や時間ではなく、命なのである。。。
生命であり、物命(という言葉は無いかもしれないが)を、惜しむ。
我々の祖先が脈々と紡いできたこの生活様式の根源は、
自然崇拝の考え方に他ならない。自然こそが神である。
自然の前に無力な人間に対する、諦めの結果なのか、
もしくは、豊富な恵みへの感謝なのか・・・。
各地に残る氏神様も、山の神、海の神、太陽の神 ・・・
蛙やウナギが神の地もある。
先日、夏休み中に旅先で車を走らせていたときに目を惹いたのは
道路際に立てられた『なめくじ祭り』の大量ののぼりであった。
おそらく近隣には、“なめくじ”を崇拝した伝説もあるのだろう。
日々、身の回りにあるすべてのものの、命を余すことなく全うさせる。
自然、自らにおいても、その命を全うさせることとなるのである。
今日も一日、自らの命を全うさせられるのだろうか?
出だしは急に涼しげな朝である。
富士山の水で入れたコーヒーとケーキ屋のジャムを塗ったパンを
デッキテラスで食したが、今日はことさら美味しかった。
「始めよければ半ば成功!」という言葉を聞いたことがある。
今のところまずまずか・・・。
さて、女子マラソンを見るために部屋に入るか・・・。
土佐、中村が全力で走り切る姿を見よう。それもまた力になる。
飲み会再開! 東京物語。
2 年前
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